NHK連続ドラマ「わろてんか」ではキースとアサリ、万丈目、そして風太たちの尽力によって、藤吉が望んだ百年後も生き続ける新しい万歳が完成。


しかし、藤吉がその万歳に「しゃべくり漫才」と名前を付けた三日後、それまで元気にしていた藤吉の容体が急変しました。


病状が悪化した藤吉は病室で眠り続けました。その藤吉の手をは握りしめながら藤吉の様子を見守るてん。


ドラマではまた、藤吉か病気となってしまいます。


なにかいい治療方法はないものでしょうか?


「笑って病気が治った」というがアメリカで起こった実話があります。


原因不明の病気で、専門医から治る確率は500分の1しかないと宣告された難病が治ったそうです。


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( ノーマン・カズンズ )


「笑い療法の父」ノーマン・カズンズ


アメリカの「サタディ・レビュウ」誌の元編集長で、被爆した女性をアメリカに招いて治療が受けられるようにした「原爆乙女の父」としても有名なノーマン・カズンズ氏は、 1964年(昭和39年)に、膠原病(こうげんびょう)のひとつ、強直性脊椎炎(きょう ちょくせいせきついえん)という病気にかかってしまい、発熱と体の激しい痛み、体中に できた固いかたまりのため、まったく動けなくなってしまいました。


血沈(赤血球の沈降 速度。膠原病やリウマチ、貧血の場合は早く沈降する。)は1時間に115ミリ(正常な人 10ミリ程度)という異常な値を示していました。


膠原病とは、本来、外敵から自分の 体を守ろうとする免疫の働きが自分の体に向かってしまって、その結果、全身に様々な症 状を引き起こす難病です。


カズンズ氏は、診断されたときには落ち込んだものの、ストレス学で有名なカナダのハ ンス・セリエ博士が著書の中で、「不快な気持ち、マイナスの感情を抱くことは心身とも に悪影響を及ぼす」と述べていることを思い出し、その逆にプラスの感情を持てば体に良 い影響がもたらされるのではないかと考えました。


そこで、彼は、ビタミンCの大量投与と併せて、積極的に自分の気持ちを明るくする方 法として、大笑いする治療を実行しました。


連日、ユーモア全集を読み、喜劇映画やコメ ディ番組のビデオなどを見て、10分間大笑いすると、あれほど苦しかった痛みがやわら ぎ、2時間ぐっすり眠ることができるようになったのです。


さらに驚いたことに、その前 後で血沈の値が、いつも5ミリ程度改善されていました。


彼は、さらにポジティブな感情を持ち続けることにより、血沈がどんどん改善され、痛

 みも薄らぎ、歩くことができるようになり、数か月経ったときには、元の編集長の激務に

 戻ることができたのです。


彼は、この闘病体験記の発表をきっかけに、UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)の教授に転身し、精神免疫学の研究に取り組みました。


十数年後の1980年(昭和55年)、今度は心筋梗塞に見舞われました。


彼は再び笑う ことを中心としたプラス思考を持ち続け、ついに心筋梗塞を克服し、2度目の奇跡を起こしたのです。 


彼は「『人の心身の再生能力を決して過小評価してはいけない』ということを学んだ」

と、話しており、後年、こうした体験や研究の成果により、「笑い療法の父」と呼ばれる ようになりました。


どうも病気に効く最良のクスリは「笑い」のようなのです。