NHKの連続テレビ小説『わろてんか』で映画女優に女芸人と、多彩な顔をお茶の間に披露している広瀬アリス。
■ 広瀬アリス
小学6年生の時に現在の事務所にスカウトされデビューした広瀬は、2009年に応募した『セブンティーン』(集英社)のオーディションにて見事グランプリを獲得し、専属モデルとして活動。
ティーン層からの圧倒的支持を得ながら、ドラマに映画にと出演作を増やし、キャリアを積み上げてきた。
その後『銀の匙 Silver Spoon』(2014)や『FLARE~フレア~』(2014)、フジテレビ系主演ドラマ『妄想彼女』(2015)でメインの役どころを担いはじめたころ、2015年に同誌を卒業し、モデル業も引退宣言。
以降は女優業に専念し、『新宿スワンII』(2017)などの大作への出演や、2016年には『全員、片思い』と『L-エル-』で、2017年には山崎賢人とともに主演を務めた『氷菓』でと、主演作が相次いでいる。
モデルで女優から、作品を背負うことができる女優へと、確実に歩を進めているのは間違いない。
■ ミスリリコ
放送中の『わろてんか』で広瀬が演じるリリコは、伊能フィルム社長・伊能栞(高橋一生)のもとで映画スターとして活躍していたものの、藤吉(松坂桃李)の死をきっかけに、漫才コンビ「ミスリリコ・アンド・シロー」として川上四郎(松尾諭)と高座に上がることとなる。
大黒柱を失った北村笑点を盛り上げるべく奮闘するヒロイン・てん(葵わかな)を支えつつ、彼女は自身の見せ場ではきっちり魅せる。
四郎とコンビを組むか組まぬかで揉める場面では、まくし立てるようなセリフ回しで感情を爆発させ、周囲の者を圧倒したものの、デコボコながら笑いを生むコンビ出発。
不器用な四郎との、なかなか上手くはいかぬ彼らの漫才であるが、リリコ自身それを肌で感じていながらも、いちばん近くにいる唯一の理解者として彼を支えはじめた。
「笑い」をめぐる群像の中で、「出るところは、出て」「引くところは、引く」そうして彼女もまた『わろてんか』という作品を背負っているのだ。
■ 最高のコンビ
そしてついにミスリリコアンドシローのコンビはついに最高のコンビになった。
ミスリリコの鉄砲のごときスピード感で繰り出される変幻自在な話術と歌、茫洋としていながら実は絶妙にリリコを受ける一郎のボケとアコーディオンの演奏。
まさに絶妙。
良いバランスである。
ミスリリコアンドシローの漫才は、女性が男性をやっつけて話の主導権を握るという女性上位漫才になった。
華奢なミスリリコは大柄でお世辞にもハンサムとは言いがたいシローを
「目はちっちゃいし、鼻は開いてる」
「横で鼻をパクパクさせている」
などと攻撃し、大いに笑いを取る。
可愛い女性がボウっとした男性をやっつける。
なんともいえない快感。
広瀬アリスの語りはコケティッシュとでも云いますか、実に可愛いですねぇ。
それでいて頭の回転が速く、ズケズケと毒舌を弄する。
今は、こんな凄い漫才無いなぁ・・・
ほんとついついドラマに見惚れてしまいました。
■ 広瀬アリスはドSではないのか?
足で四郎を蹴飛ばすリリコ。
痛がる四郎。
広瀬アリス
「なんかあるんやったらゆうてみ」
いやまさにドSです。
地がドSなのか?
アリスさま失礼。
ドSの見事なまでの演技です。
本人自身も以前こう語っていました。
2013年映画『絶叫学級』の完成披露試写会での話しです。
「楽しんじゃいけないと思いましたが、楽しんじゃいました。もしかしたら私はドSかもしれないです(笑)」
ほんとに広瀬アリスはドSかも。
映画監督や共演者からは
「一番ノビノビやってたかもしれない。生き生きしてたよね。目がキラキラしてたよ」
広瀬アリス、主演の川口春奈を苛めて「私はドSかもしれない…」
http://news.livedoor.com/lite/article_detail/7703379/
このミスリリコ・アンド・シローの舞台での最高のコンビでも彼女の目はキラキラと妖しく輝いていたのでした。
まさに、ミスリリコ・アンド・シローの漫才のミスリリコは広瀬アリスにとって最高のはまり役だったのかも知れません。